雨上がりのルーアンを歩くと、この街を好きになる

雨上がりのルーアンを歩くと、
この街の美しさが、少しだけゆっくり見えてきます。
石畳は雨に濡れて光り、
木組みの家の色が、曇り空の下でやわらかく浮かび上がります。
観光客で賑わう時間よりも、
私はこんな静かなルーアンが好きです。
旧市街に響く、大時計の鐘の音。
カフェの椅子を並べる音。
雨上がりの石畳を歩く靴音。
そんな小さな音が、街の中にゆっくりと溶けていきます。
パリの朝は、どこか忙しい。
でもルーアンには、
「急がなくていい空気」があります。

日本から来られるお客様の多くは、最初はパリやモン・サン・ミシェルを目的にフランスへいらっしゃいます。
でも、実際にルーアンの街を歩いてみると、
「ルーアンって、こんなに素敵な街だったんですね」
「来てよかったです」
そんな言葉をいただくことが少なくありません。
有名な観光地を巡る旅も、もちろん楽しい。
でも、何気ない街角や、その土地に流れる静かな空気が、旅を終えたあとも長く心に残ることがあります。

フランスに20年以上暮らしている私も、雨上がりのルーアンを歩くたびに、
「ああ、やっぱりこの街は風情があるな」
と思います。
そして、そんな何気ないルーアンの風景を、皆さまにも見ていただきたいと思っています。